コラムあれこれ・その6
知人の業界紙のコラムからの紹介です。
コラムにある葛飾北斎について、北斎が西欧美術にあたえた衝撃をテーマに「北斎とジャポニズム」(上野・西洋美術館10/21-1/28)展が開かれている。シロヤギサンは文庫化された「北斎漫画」(青幻舎版)を購入して作画の参考にしたり、「葛飾北斎」(小島政二郎)「北斎まんだら」(梶原よう子)など耽読しているので展示会には出かけたいと思っている。
「日本国憲法」のことだが現政権に対峙するとして出現した党が、「改憲」を希望する党になり惨敗するハメになった。「護憲」の立場は、はなはだ危うくなってきた。もはや一刻も早く「世界文化遺産」にと願うばかりだ、などなど考えていたら、憲法の条文を大きな紙に印刷したのを海外へ送る日本車の包み紙にして世界中に送っている・・・・など夢を見てしまった。
だが一方、日本国憲法はその民主主義思想すなわち基本的人権不可侵の原理と国民主権原理についても誇るべきものとして、改めて自覚しておきたいとも思った。
さて、蘊蓄(ウンチク)の詰まったコラムを一読されたい。
今、浮世絵が大ブームになっている。かく言う小紙も昨年元旦号において、東海道53次のうち、神奈川県内の各所の浮世絵をカラーページで紹介している。
浮世絵と言えば、やはり海外でも圧倒的に人気のある葛飾北斎であろう。昨年11月に「すみだ北斎美術館」も開館し、一層ブームに火をつけたようだ。また、海外でも、ロンドンの大英博物館での「北斎展」が開かれ、大盛況だった。更に、「北斎漫画展」が昨年から今年にかけてヨーロッパからアジアの各国で開催され、これもどこも盛況のようだ。いつだったか、米国の「ライフ」誌が企画した「この1000年間に偉大な業績をあげた世界の人物100人」で唯一、北斎が日本人として選ばれたことでも、海外での知名度が高いことが頷ける。
北斎も、もちろん凄いけど、だけではない。最近話題の北斎の娘、応為や、「東海道53次」「名所江戸百景」の歌川広重、更に、幕末から明治初期にかけて、歌川芳藤、4代目歌川豊国、月岡芳年等々のように、西欧化の波の中、消滅しようとする浮世絵を守ろうとしていた人たちもいた。
ご存知のように、ゴッホ、モネ、ドガなど印象派の絵描たちに大きな影響を与えた浮世絵だが、西欧に広まるきっかけは、陶磁器の荷造りに丸めていた浮世絵を、目利きが評価したことにはじまるという話もある。このように幕末から明治初期にかけて、維新政府は、浮世絵に限らず富国強兵に向け日本の伝統文化をないがしろにしてきた。
ところで、現在の日本が世界に誇れるものは『日本国憲法』特に第9条だと思う。『日本国憲法』をICANに続き「ノーベル平和賞」とか「世界文化遺産」にという話を最近良く耳にする。戦後72年の繁栄と平和は、『憲法』によって培われてきたものである。明治維新における為政者のように、ないがしろにせず、世界に日本の誇れる『憲法』を、世界に自信を持って発信してもらいたい。
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